産経新聞が先週9日と今日の2回にわたり、
「コロナ報道 識者と振り返る」
という記事を組みました。
9日の記事はこちら。
https://www.sankei.com/article/20221113-KJG6A43RCVMHBMCZ5OEPEB7DVI/
これは重要な記事です。
新聞がついにというか、ようやくというか、コロナに関するテレビ報道の検証に乗り出したのです!
最初に取り上げられているのはやっぱりこの発言。
「(東京は)絶対にニューヨークやイタリアのような悲惨な状況になる」(令和2年 4月、テレビ朝日系「羽鳥慎一モー二ングショー」)
これに対してリスクコミュニケーションの専門家・西澤真理子氏はこうコメントしています。
「不安や危機感をあおるケースも目立った。映像メディアであるテレビは特にインパクトが強く、曖昧な科学『的』報道で、世論を混乱させてしまったのではないか」
よしりん先生が『コロナ論』で最初の最初っから言っていたことに、ようやく追いついてきたのです!
そして、今日の記事に載った、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」などを手掛けたフリーの現役プロデューサー、鎮目博道氏の話も重要です。
鎮目氏は、「ワイドショーなど情報番組のコロナ報道への批判が医師らから出ている」という問いに、こう答えています。
「ワイドショーの本質は芸能ネタや流行、ニュースの裏に隠れた人間模様について取り上げるトーク番組だったが、視聴者の高齢化に伴い視聴率が取れるニュースを扱うようになった。だが、科学ニュースをしっかりできる体制ではない。コロナという科学的解釈が必要なニュースを扱うのに、コメンテーターのトークに時間を使う構成が合わなかったのではないか」
さらに「コメンテーター発言の一部が問題視された」という問いにはこう答えます。
「通常から科学取材をしていないので、コメンテーターで誰を呼ぶかの判断も難しい。専門外の人が、知識がないからこその問題発言もあれば、分からないから『気を付けましょう」としか言いようがない人もいた。ワイドショーはいろんな面白い意見で盛り上がる井戸端会議のようなもの。ニュースをネタにやることで、ファクトと意見の境目がなくなってしまった」
視聴率のために、科学ニュースを扱える体制もないのにやっていた。
ワイドショーは井戸端会議のようなもので、ニュースはネタ。
だからファクトと意見の境目がなくなった。
…というわけです。
フリーとはいえ、テレ朝の番組を手掛けたプロデューサーがここまで赤裸々に発言したことには意味があります。ちょっと腹立ちますけど。
問題は、これを「モーニングショー」自身が総括も反省もせずに済ますことが許されるのか?ということです。
そんなこと、許されるはずがありません!
これを許したら、今後も何度でも同じことが繰り返されます!!
絶対に事をうやむやにせず、徹底的に責任追及をするためにも、
『コロナ論』シリーズは読み継がれなければなりません!!
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